休日日誌

休む練習をしています。

2023/11/08(水)

 髪を紫色に染めた(つもりだった)。
 染料を落とされドライヤーで乾かされ、鏡に映った私の髪の色は、紫というよりも単に黒だった。何かに似ていると思った。家に帰って何度か鏡を見て気がついた。湿気た海苔の色である。

 これだから美容室は苦手。

 

 けれども美容室の帰り道は好き。

 最近はもうずっとボブよりも短いショートヘアにしているから、襟足が短くなったその分だけ、きっちり首元に風があたるのである。すうすうとして、落ち着かないような、でも心弾むような、これは好きという気持ちだと思う。

 家に帰るバスを逃して次のバス停まで歩く。
 次はちゃんとバスに乗れた。
 バスの中でタウンワークのアプリをダウンロードして、アルバイトを探していたら少し酔った。

 夜ごはんを食べて、碇雪恵『35歳からの反抗期入門』を読む。こういう日記を書きたいなあと思う。
 正直、というか誠実、というか、自分の考えたことを過剰に脚色せずに表に出している感じ。それは著者の言うところの「「雑」で「幼稚」な言葉を使わない」ということなのかもしれない。

 トイレの帰りにもう一度鏡を見てみたら、髪はやっぱり海苔色だったけれど、最初に見たよりは悪くなかった。
 考えてみれば、私、おにぎりは海苔が湿気ている方が好きだし。